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2018/8/9

『唯一無二の世界遺産であるポールに、私たちはあと何回会えるのだろうか。  私は可能な限り会いたい。』

まさか!まさかまさかポールが、このタイミングで日本に戻って来てくれるなんて夢にも思わなかったし、望んでも叶うものではないと諦めていた。

 今年、2018年の7月5日。ポールはニュー・アルバム『エジプト・ステーション』が9月7日に全世界で同時発売されるのを機に、大規模な「FRESHEN UP (リフレッシュする。清々しくなる)」と命名した最新ツアーを、9月17日のカナダ、ケベックから始めると発表している。

 そのツアーは9月20日がモントリオール。28日がウィニペグ。30日にエドモントンを廻って、その後は2015年の「OUT THERE」コンサート以来、3年半ぶりのイギリス公演を行うと発表。その久しぶりのUKツアーについてポールは、「このあと7月には幾つかの小規模なギグをやった後に、大きな物をやるつもりだ」と語り、その言葉を裏付けるように、ツアーの日程としては12月12日の故郷リヴァプールを皮切りに、14日グラスゴー、16日ロンドンという日程が発表されたのだった。

 そして「ずっと母国でプレイしていなかったから、この3ヶ所でやって、ハイな気分で今年を終らせられるのは最高だと思うよ」とも語っていたのだ。

 だから、まさかまさかその前の年内に、いくら「また必ず日本に帰って来るからね」と約束してくれたからと言って、夢の日本公演がここで実現してくれるなんて…。ポールの頭の中には、常に日本があると思うと嬉しくなってしまう。

 それにしても、最近のポールの動きは実に目まぐるしく精力的で、とても6月18日に76歳を迎えた人だとは思えない。

 2013年にリリースされた前作『NEW』から5年。ポール自身のイラストが描かれたアルバム『エジプト・ステーション』からは、まず6月21日に先行シングル「アイ・ドント・ノウ」と「カム・オン・トゥ・ミー」が発表されたが、ポールはその前の6月9日に、リヴァプール・フィルハーモニー・パブでサプライズ・ギグを行ない、早くも「カム・オン・トゥ・ミー」を演奏している。

 この模様は、アメリカのTV番組「レイト・レイト・ショー・ウィズ・ジェームズ・コーデン」の人気コーナー、「カープール(相乗り)・カラオケ」で放送されて大反響を呼び、今すぐ日本でもYouTubeで見ることが出来るから必見だ。

 もう何回見ても「ヘイ・ジュード」を歌うところでは、思わずジェームズと一緒に泣いてしまうし、ジェームズが運転する車で2人はペニー・レーンで「ペニー・レーン」を歌い、ポールが12歳頃から住んでいた家に立ち寄り、最後は前記のパブで、信じられないようなサプライズ・ライヴを聴かせてくれるのだ。

 そして7月に入ると、23日にはアビーロード・スタジオでもサプライズ・ギグを行なった後、24日にはスタジオ前の有名な横断歩道を歩く姿がインスタグラムにアップされ世界を賑わしているし、25日にはポールがリヴァプールに設立したLIPA(The Liverpool Institute For Performing Arts)で、同校の生徒たちを前にQ&Aセッションを公開。なんと翌27日には、1961年7月24日のランチタイムにデビュー前のザ・ビートルズが演奏していたキャヴァーン・クラブでライヴを開催。バンドと共に28曲もの曲を演奏している。

  そのセットリストを見て私は仰天したのだが、ここでポールはまだ発売前の『エジプト・ステーション』から「カム・オン・トゥ・ミー」の他に、歪んだ楽器の音でブギっぽく始まる超レア感の強い「フー・ケアズ」。シンプルなラヴ・ソング「ファー・ユー」。12弦ギターのような音色が渋い「コンフィダンテ」と、4曲もの新曲を披露しているのだ。

 という事は、日本でも…と、つい期待してしまうけれど、ポールはこのアルバム『エジプト・ステーション』について、「僕はエジプト・ステーションという言葉が好きなんだ。一曲目の歌から出発して、それぞれの曲がまるで違う駅のようなんだ。そのアイディアがすべての曲の元になっている。それは音楽が作り出す夢のような場所なんだよ」と語っている。

 まだ発売前なので、私は聴くことが出来ないでいるけれど、とにかくバラエティに富んだ、夢のようなアルバムであることは間違いない。ポールの言葉から伝わってくる感覚だけでも、これは間違いなく21世紀の「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」のような影響力の大きいアルバムになっているのではないか…と想像してしまう。

 「アイ・ドント・ノウ」「カム・オン・トゥ・ミー」の2曲を耳にしただけでもこのポールの感性の若々しさと、ほとばしり出る永遠の泉のような才能に、今こうして同時進行形で触れることが出来る奇跡とも言える喜びを、どう表現すればいいのだろう。

 そう、ポールはかつて、あの音楽界に燦然と輝く歴史を創ったザ・ビートルズの一員であり、今も現役のビートルズなのだ。英国のオフィシャル・チャートでは、最も多くのNo.1アルバムを持ち、最も長くNo.1に滞在した記録の持ち主であり、アルバム総数は100枚を超える、あれもこれも世界でもNo.1の記録保持者だ。

 そんな人が、再び日本に戻って来てくれるなんて、それだけで奇跡だと私などは飛び上がって喜んでしまうけれど、いや、ポールは来日しすぎだよ、と顔をしかめて見せる人も中にはきっとおいでのことだろう。

 2013年、2015年の「OUT THERE」ツアーのあと、昨年2017年4月には「ONE ON ONE」で来日して、武道館でのコンサートもこれまで2回あった。
 特に今、225名の犠牲者を出した西日本豪雨災害の被災地では、今も避難している人達が、今日の時点で3,600人も居ると言われている。東京オリンピックを2年後にひかえていても、熊本地震に次いでの豪雨被害で、日本人としては経済的にも精神的にもほとほと疲れている、と言うのが大半の人たちの本音ではないだろうか。
 でも、そんな時だからこそ、あの声で歌い、あの笑顔で笑い、あの美しい立ち姿で楽器を弾くポールが、新曲を携えて、夢でも幻でもなく、元気一杯に遥か遠い日本まで来てくれることが、何よりも嬉しく貴重なのだ。だって、だって、また元気なポールに再び会えるかどうかなんて、何の保証も無いのだから。ジョンとジョージはもちろんのこと、ふり返れば、エルヴィスも、マイケルも、プリンスも、あの人もこの人も、もう居ない……。

 その現実を考えたら、76歳の生きた歴史であり、唯一無二の世界遺産であるポールに、私たちはあと何回会えるのだろうか。私は可能な限り会いたい。会って思い切り叫びたい。「ポール!来てくれてありがとう〜!!お陰で、私たちも頑張って生きていけるからね〜!!」と。
 どうぞ、どうぞその日が、何事もなく、無事に実現してくれますように。もちろん新曲も聴きたいけれど、私はポールの「ヘイ・ジュード」と「レット・イット・ビー」が聴きたい。そして、思い切り涙をこぼしたい。

2018年8月吉日

音楽評論家・作詞家 湯川れい子

NEW ALBUM

ニューアルバム

5年ぶりのニュー・アルバム

エジプト・ステーション

2018年9月7日発売 CD: UICC-10040 / ¥2,600(税抜)

最高のロック・レジェンド ポール・マッカートニー
ザ・ビートルズ x 現代的なサウンドともいうべき強力作!

詳細

東京公演

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招聘・企画制作:キョードー東京インターナショナル

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